チョコ好きなら誰もが通る道「カルディ」の店舗運営が素晴らしい件



スーパーやコンビニにあるチョコだけでは満足できないのがチョコ好きの宿命ですよね。
そんなチョコ好きが誰しも絶対に避けて通れない店、それが「カルディ」



僕もよく駅ビル内のお店などでお世話になっているんですが、
その品数や物珍しさといった魅力により、いつも想定外のお金を使っている気がします。
カルディは、エスニック系香辛料やチーズ、お酒、お菓子といった海外から輸入されている珍しい食品を取り揃えているお店です。

雑貨のカルチャーショップといえばヴィレヴァン。
食品のカルチャーショップといえばカルディ。

さて、前置きはこれくらいにして最近店舗が増えていると感じたので
今回はカルディの実態について調べてみました。

1. カルディコーヒーファームとは?
2. カルディの過去から今まで
3. 店舗数と売り上げの成長
4. カルディ店舗の特徴
5. うまい店舗運営戦略



1. カルディコーヒーファームとは?



「会社のことを知るためには、採用ページを見よう」というのが僕の持論です。
さっそくマイナビを見てみましょう。
会社プロフィール 
■焙煎卸売業から始まった『キャメル珈琲』
1977年にコーヒー豆の焙煎卸売業としてスタート。
その後小売・カフェ・ピッツェリア・海外進出と、徐々に活動範囲を広げてきました。また、2014年には北海道余市町に自社のブドウ畑を持ち、ワイン生産に向けての取り組みも始めています。
資本金 5,000万円
従業員 7,300人(パートタイマー6,100人含む)〔2016年8月期〕
売上高 811億円〔2016年8月期〕
代表者 代表取締役 尾田 信夫 


※マイナビの採用ページから引用しています

カルディは会社名もカルディかと思ってましたが、違うんですね。
会社名は「キャメル珈琲」。オシャレでイマドキなお店という印象がありますが、会社創立からすでに40年経っている老舗です。

また、もともとは卸売業だったんですね。
そこから、小売りやカフェといった飲食事業にも手を広げた。

あとは、北海道にブドウ畑を持っていてワイン生産をしている。
たしかに、最近はカルディオリジナルのお菓子など押し出しているので
いわゆるプライベートブランドにも力をいれている様子です。


2. カルディの過去から今まで



もう少し事業の経緯について見てみます。

(1)直営小売店:国内374店舗 カルディコーヒーファーム(2016年8月現在)
(2)インターネット上での通信販売:
カルディコーヒーファーム公式オンラインショップ
   カルディコーヒーファーム楽天市場店
   カルディコーヒーファームAmazon店
2. こだわりのコーヒー豆、業務用食材、酒類の卸売(東京・名古屋)
3. 飲食店の経営
(1)レストラン部門
(2)カフェ部門
   ■国内7店舗 



最近店舗数増えたなあと思ってましたが、国内に374店舗もあるんですね。
過去の店舗開店の歴史を簡単に調べてみました。

1986年 カルディ1号店 下高井戸店オープン
このときはコーヒーを売りにはしておらず、街角の珍しい食品を扱っている八百屋さん
みたいな雰囲気だったようです。

1992年 下北沢店オープン
このタイミングで、はじめてコーヒーを提供し始めたようです。
夏に来てくれたお客さんにアイスコーヒーを提供したことから
いまも入り口でコーヒーを配ってくれるサービスが続いているようです。

企業に歴史ありですね。


3. 店舗数と売り上げの成長

一号店、下北沢店の出店の後、2003年に店舗数が30店舗を超え、
その後の店舗数推移はこんな感じです。



2003年〜2016年の14年間で350店舗増やしているので
年間25~30店舗ずつ増えている計算ですね。

売上も前年比120~130%達成しているそうで

こちらも売上がわかる範囲だけでグラフにしてみました。




2007年時点で215億円だった売上高が
2016年には811億円〔2016年8月期〕と

10年で売上高が5倍近くになっています。
小売なので利益率としては高くても1~2割程度なのかなと思われますが

・多店舗展開で商品調達力を高めている
・オリジナルブランドの販売
といった施策で利益率は上昇傾向にあるのではと個人的には思っています。



4. カルディ店舗の特徴


カルディといえば、駅ビルの中にあって「配られるコーヒーが飲める」「店内ですれ違うのが大変」といった感覚がありますが、実際にはどんな取り組みを行っているのか調べてみました。


特徴1. お店の前でコーヒー配ってる
下北沢店のオープン以来続いている無料コーヒーがみなさんご存知カルディの特徴だと思います。この施策の効果としては、

「せっかくだからお店に入って見よう」→通行人をお店に入店させる効果
「コーヒー飲み終わるまでお店回ろう」→店内で商品をゆっくりみてもらえる回遊効果
「コーヒー飲んだだけで出にくいから何か買おう」→商品購入の強制力効果

かなりメリットの大きい施策だと考えられますね。

特徴2. 女性の店員さんが多い
カルディの店舗スタッフは基本的に全員女性だそうです。全従業員の98%が女性だとか。理由としては食材に興味を持つのは圧倒的に女性が多いため。各店舗の仕入れも女性店長が担うことが多いとのこと。

女性のスタッフが多いというと化粧品や雑貨屋さんのイメージがありますが
ターゲットとしてはいずれも女性ということを考えると納得の戦略ですね。


特徴3. うちカフェ層がターゲット
コーヒーの消費の6割が家の中だという。
そこでカルディはおいしいコーヒーの調達先としての存在感を高めている。

豆の金額感としても200gで500~800円くらいなので、1杯あたり10gとしたら
1杯あたり25円〜40円でおいしいコーヒーを味わえて種類も多いので、趣味としてはお得感がありますね。

特徴4. 店舗が狭い
カルディはどの店舗でもあえて狭い店舗スペースを設計しているそうです。たしかに、成城石井と比べるとごちゃごちゃしている印象ありますね。また、茶系を基調としてライトも暗めにしていて、これは「宝物探し感」を演出するための戦略だそうです。


店舗を狭くすることは「モノが置けなくなる」「お客さんを収容するキャパシティが下がる」など一見デメリットになりかねないですが、モノをギュウギュウに詰めることで歩き回る必要がなくなりますし、コーヒーを飲んでいる間はお店から出ていかないので、顧客の獲得数が減ったとしてもより確実に購入につながる可能性が高まるのかもしれません。

方程式としては
かけるコストに対して効率的に売上をあげるためには
下記二つの数字を高めていく必要があるかと思います。

(陳列商品点数/店舗坪)×(購入者数/入店者数)

なので、

「店舗の広さを抑えて陳列商品点数を高める」
「入店したお客さんの
うち購入する人が多い」

という状況を作り出しているのが、非常に効果的な店舗運営につながっているのではと予想ます。


カルディ以外の輸入食品店も最近は増えている気がしますが本当にいろいろあるみたいです。こちらの記事にまとまっているので、よければご覧下さい。


【永久保存版】カルディだけじゃない!ジュピターやカーニバルなど意外にたくさんあった輸入食品店!
https://wonderfullife.link/105



カルディと似たような店舗スタイルにできているところはあまり多くない印象があります。かなりノウハウを蓄積してきた優良企業という印象が今回調べて感じられたことです。

毎回新しい発見があるお店なので
みなさんも、ぜひお宝探しに行ってみてください。

それでは、素晴らしいチョコレートライフを。

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