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日本国内のチョコレート業界カオスマップをつくってみた

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こんばんは。 タイに来て、結局日本にいるのとあまり変わらず、もくもくと部屋の中で作業をし続けています。でも、海外に来てもいつも通りのリズムで活動するのはちゃんとストレスなく生活するコツな気がします。 前回は、会社をつくって何をしたいのかという話を書きました。 それで、これから僕らがこの業界で事業をやるにあたって、実際いま日本のチョコレート・お菓子業界にどんなプレイヤーがいて僕らが実現したいことはどんなプレイヤーと何をすると達成できるのかな?ってことが重要だと思っています。つまり外の業界から入って来たからには業界の構造を知っておく必要があると。 昔リサーチの仕事をしたり、営業をするときに非常に気にしていた視点で、顧客の不が何か?ということを追求し続けることで自分たちがやりたいことではなく、やるべきことにフォーカスできると思っています。かっこよくいえばPMF(プロダクトマーケットフィット)とか言いますが。顧客の不は顧客自身も理解、表面化していないことが多いので、構造から俯瞰して仮説を立ててみることと、実際にお客さんのところに行ってヒアリングすることで仮説が正しいかどうかが明らかになります。そういった、「クライアントすらまだわかっていないニーズをつかむことで、将来通用するサービスがつくれる」と最近知り合いが言っていたので勝手に借用します。 能書きはここまでにして 各プレイヤーとその区分けを洗い出してみましたのでその画像を添付します。ちなみに、これは僕が お菓子研究担当の "のあさん" にお願いしてつくってもらい、最後に僕がほんの少し修正したものとなっています。 Bean to Barをメインにつくったので、旧来の国内ブランドや海外ブランドは極力載せていません。 こうやってロゴを俯瞰してみると、ロゴが赤色のところは目立ちますね。あと、文字だけのロゴ多い。金色が多い。 縦軸は価格帯、横軸はC向け、B向けとしましたが、それぞれのセグメントに対応しています。同じセグメント内の位置は関係ありません。 もしも、この図に入っていない事業者さんやポジションが違うよ!という事業者さんはご連絡いただければ図を更新させていただきます。 今後、この業界地図がどう変わっていくのか?ぼくらも少しでも影響与えられる事業をつ...

フーズカカオ社をつかって妄想を現実にしたい

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ブログの更新が途絶えていたので、最近考えてることを簡単に投稿しておきます。 (仕事とプライベートの隔たりがない生活でほとんど、チョコレートとかカカオのことを常に考えてるので、書きたいことはいっぱいあります。) 今回はコンパクトに3つくらいに分けて書いていきます。 会社つくりました 2017年10月に会社を設立しました。 会社名はフーズカカオ株式会社。英語ではWhoseCacaoと書きます。 食べもののFoodsと誰の?というWhoseを掛け合わせた名前です。 お菓子業界の中で起業するというとお店持つの?ってよく聞かれるんですが 僕は店舗を持って自分でお菓子をつくって販売するという仕事を自分で積極的にやろうとは思っていません。それは、「得意ではないから」というのもありますが、「インターネット業界からお菓子業界に移ってきた人間が何をするとこの国にとって意味があるのか?」という目線で考えた結果、やるべきではないという考えに至っています。パティシエさんとかメーカーさんがやっていることの真似事はあまり意味がないと思っています。 それよりも、業界のプレイヤーたちのしがらみとか、仕組みにはまってしまったがために解決できていない問題を解決する、ということをできたほうがより価値のある行動だなと思っています。いまの時点ではそれはカカオ農園の開発であり、その開発した農園の情報をチョコレートをつくる人たち、消費者に届けることだと思っています。 東南アジアを拠点にします ぼくはいま、東南アジア、特にインドネシアの農園開発をしています。それはどうしてかというと、「東南アジアと日本をつなげる事業」こそが近い将来求められるのでは?と感じているからです。ぼくは昔から世界地図とか眺めるの好きです。学生の頃は中南米の一人旅とかもしてました。ビジネスでいうと業界地図みたいな本を読むのが趣味です。そういうことしていると、妄想が膨らむんです。で、いま僕がしている妄想は「日本と東南アジアで強い結びつきをつくるとすごくいいことが起きるんじゃないか?」ということです。 カカオの世界では、原産地と消費国と分かれています。そして地図上で見ると、北米と中南米、ヨーロッパとアフリカ、日本と東南アジアがそれぞれの関係を築ける位置関係にあります。実際、北米と中南米は移民の交流も多いですし言...

武器がないと農業生産者はメーカーには一生勝てないと思う

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こんにちは。 ブログを久しぶりに書くので、投稿するのを諦める前にさくっと書いてさくっと投稿したいと思います。 8月後半の10日間、インドネシアのスラウェシ島に行って来ました。前回は3月に1人で行ったのですが、今回はチョコレート仲間と農業仲間を引き連れての訪問です。 スラウェシ島のマカッサルから入り、西側のPinrang(ピンラン)、Enrekang(エンレカン)、Bantaeng(バンタエン)、Luwuk(ルウック) の4地域に行きました。(写真はEnrekangにて) 前回はToraja(トラジャ)、Palopo(パロポ)、Pinrang(ピンラン)の3地域に行きましたので、これまでにスラウェシ島内で6つの地域を渡り歩いたことになります。 これだけ歩き回ればかなり本質的に状況が見えて来ました。 大きく2つに分けてまとめます。 その1. 農家が低品質、低価格のカカオ豆をつくるのは大手メーカーによる意図的な仕組みによるものか? カカオ農家にとって、カカオ豆を販売できるルートは仲買人だけ。 そして、仲買人の先には安く買い叩く欧米の大手チョコメーカーがいる。 チョコレートメーカーは品質の高いカカオ豆をインドネシアから仕入れるつもりは毛頭ないので、品質を高められても逆に困る状況だという。そのため、農家は品質にこだわって作る意味がない。 インドネシアスラウェシ島にはバリーカレボーとマーズがカカオの調達のために 現地に入っており、彼らは、チョコレートにブレンドするためのカカオのうち低品質なものをインドネシアで調達しようとしています。とにかく低品質でも量がとれれば良いという考え方だ。そのため収量の高い品種を開発して、農家に対して苗木を提供しているといいます。 そのため、農家はわざわざカカオ豆を発酵させて素晴らしいフレーバーのチョコレート原料をつくるインセンティブがありません。(写真は発酵させずに乾燥させていているカカオ豆です) この結果、インドネシアではいつまで経ってもカカオ豆の品質向上が見込めません。 その2. カカオ豆の買取価格が非常に低下しているため、多くの農家がカカオ豆の栽培をやめ始めている カカオ豆の相場が2016年には3000ドル/トン程度だったものが、2017年には2000ドル/トン...

Bean to Barをやってみて、カカオ豆からチョコつくるのがどれほど面白いかを思い知った

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じつは、6月からBean to Barメーカーでチョコレート製造の仕事をはじめました。 「品質の良いカカオ豆の生産と輸入をやりたい、しかし、メーカーにとって品質の良い豆ってなんだ?メーカーはどんな豆を求めているんだ?まったくわからん。お、前から何度か訪問したダンデライオンチョコレートが製造のアルバイトを募集している。応募してみよう!」 このようにアルバイトに応募し、製造チームにいれてもらう運びとなった。 すでに働き始めて2ヶ月ほどになるが、メーカーに入って気づいたことのひとつが 「チョコレート製造はコストが高いし大変」 ということだ。 中で経験できていることはカカオ豆→板チョコレート(Bean to Bar)の工程すべて。 工程を細かく分けると ・カカオ豆を麻袋から出して、使える豆、使えない豆に選別 ・コーヒーロースターを使ってロースト ・カカオの外皮(Husk)を砕いて、風で外皮をとばして胚乳(カカオニブ)を残す ・乾燥させて水分を飛ばす 〜ここまでで1日〜 ・カカオニブをさらに細かい粒度にすりつぶす ・3日間コンチング(精錬) 〜ここまでで4日〜 ・テンパリングして結晶型を第5型に整える ・チョコレートをモールド(型)に流し入れて振動させて空気を抜く ・10分~20分冷やす つまり、合計4~5日の工程である。 この際、作業には3~4人必要となる。 この作業を毎日繰り返して、1日あたり200枚以上のチョコレートをつくっている。 これらのチョコレートは1枚あたり1000円程度だが、製造コストは単純に5人(5000円)×8時間×5日間=20万円かかっているのだ。 たとえ1日200枚×5日間=1000枚をすべて販売しても 売上としては1000円×1000枚=100万円 原価としてはさらに、カカオ豆&砂糖のコスト、機械や道具の設備投資コスト、場所のコスト、デザイン費用等々がかかっている。 おそらく、チョコレートを1000枚販売しても利益は10~20%しか残らない。 こう考えると、安いカカオ豆を使いたくなるのは必然だ。 大手のチョコレートメーカーは安いカカオ豆をブレンドする能力に長けているという。 原価を抑える努力の賜物なのだろう。 単純には言えないものの、Bean to Barと...

Bean to Barチョコレートは各国にどれくらい存在するのか?

チョコレートをカカオ豆の選定から加工まで行なっているものをBean to Barと呼び 最近はBean to Bar =品質の高いものという認識が広まってきている気がします。 僕自身はBean to Bar自体が品質の高いチョコだとは思っておらず、 市販品のほうが口に合うことが多い気もしています。 ただ、Bean to Barの仕組みはカカオ農家にとっても消費者にとっても メリットのある取り組みなので、その形態のチョコレートメーカーが増えることを 望んでいるのですが、実際に日本にBean to Barがどれだけあって 世界と比べるとどうなのか?ということが気になったので調べてみました。 各国のBean to Barの数は? ネットで調べられる限りで、Bean to Barの個数を抽出してみました。 順位 country BtBの数 1 United States 185 2 Australia 32 3 Canada 25 4 France 25 5 United Kingdom 22 6 Japan 15 7 Switzerland 11 8 Italy 10 9 Ecuador 9 10 New Zealand 8 11 Spain 8 12 Belgium 7 13 Costa Rica 7 14 Madagascar 7 15 Germany 6 16 Belize 5 17 Sweden 5 18 Brazil 4 19 Colombia 4 20 Denmark 4 21 Netherlands 4 22 Peru 4 23 Poland 4 24 South Africa 4 25 Guatemala 3 26 Hungary 3 27 India 3 28 Ireland 3 29 Nicaragua 3 30 Philippines 3 31 Venezuela 3 32 Argentina 2 33 Austria 2 34 Barbados 2 35 Bolivia 2 36 Czech Republic 2 37 Finland 2 38 Grenada 2 39 Lithuania 2 40 Mexico 2 41 Vietna...

チョコレートの児童労働を知るためにACE白木さんの本を読んで

チョコレートの原料であるカカオのことを知ろうとすると必ず「チョコレートの原産国では過酷な労働を強いられている。そして、それらの労働は子供が担っていることも多い。」という話が必ず出てくる。 しかし、大手チョコレートメーカーの中には、「児童労働を撤廃しよう」「持続可能性を高くしよう」という声を大々的に発しているメーカーが多々ある。 つまり、 児童労働はまだまだ残っているぞ!消費者やメーカーはもっと生産者のために意識を高めようよ! という声と 児童労働を失くすために私たちは行動しています!農園の持続性のために毎年〇〇円の資金を使っています! というそれぞれの声があるわけですが、実態としてどの程度解決に向かっているのか、というのは具体的な数値としてはわからない。 しかし、本書を読んで、ある程度実態を把握する方法は理解できてきた。 結論から言うと、日本国内のチョコレートの大部分は児童労働問題が解決できていないもの(児童労働の可能性がある商品)を販売しているという認識にたどりついた。 なぜそう言えるのか? 実際に児童労働が解決できているための判断材料としては ・認証ラベルがついていること ・認証団体が販売していること ・フェアトレードに取り組んでいる個別企業が販売していること(クラフトチョコレートなど農園と直接契約しているところでしょうか) ・生産から販売までのトレーサビリティが機能していること となるかと思われます。 市販チョコレートの多くはまだまだ認証ラベルがついていません。 本書で紹介されている数値をもとに判断してみます。 マース社 2009年 ギャラクシーバーにレインフォレストアライアンス認証導入      2010年 ウツサーティファイド認証導入      2011年 国際フェアトレード認証導入      2012年 カカオ全体の20%(9万トン)を認証の見込み      2020年までにすべてを認証つきにする  キャドバリー社 2009年 デイリーミルクチョコの原料をフェアトレードにした         2020年までにすべてのカカオ豆をフェアトレードにする ネスレ社 2009年 ネスレカカオプランを開始、10年間で約410億円を投じる発表 ハーシー社 2012年 商品すべてに20...

カカオ農家の生存戦略はコモディティ化せず個別銘柄化すること?

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先日、インドネシアで複数のカカオ農園や各地カカオ豆バイヤーを訪れてみて思ったことをまとめてみました。 まず、結論としてはタイトルの通り。 カカオ農家はコモディティとなってしまっており、その中から抜きん出るような活動ができなければ、いつまでたっても儲けることはできない ということ。 バイヤーと話してみてわかったことだが、カカオ農家は「カカオ豆の農家のひとつ」としてしか扱われていない。 バイヤーから購入するメーカーや輸出業者はロンドンとニューヨークのカカオの相場価格に沿って買い付けを行っている。そのため、各農家にちょっとした品質の差があったとしてもコモディティとして同様に扱われるのだ。 農家の人と話してみてわかったことを簡単に記しておく ①カカオの栽培と収穫、発酵には手間がかかる カカオの栽培において、収穫高や品質の維持をしようと思うと、古い木を切ったり、腐ったカカオポッドを除去したり、カカオボーラーと呼ばれる害虫(蛾)の対策をしたりと手間が多い。また、収穫時にもナタで思いカカオポッドを一つ一つ切り取る必要があり、発酵させるためにはカカオポッドから中身のカカオビーンズを取り出し、バナナの葉に包んで5日程度発酵させ、その後また5日ほど乾燥させる必要がある。 そうして乾燥させたカカオをバイヤーが各農家の元に買取に来る。 ※地域によっては農家ではなく、バイヤーが発酵の過程を担っている ②農家の人にとってカカオは多くの農作物のうちのひとつでしかない たとえば、他にお米やコーヒー、パパイヤ、パームなど儲かる作物があればそちらを栽培することに躊躇はない。実際に僕が訪問した農家の一人の人はカカオの買取価格が下がってきたのと、カカオの木の寿命(樹齢20年以上)で収穫高が下がってきたので、お米とコーヒーの栽培に切り替えると話していた。 ③カカオの苗を植えて、カカオポッドが実るまで2年〜3年かかる カカオの生育に適した地域であれば、2~3ヶ月ほどで苗をつくり、それを土に植え替えてから1年半程度で最初のカカオポッドが収穫できるが、大抵は2~3年の期間は待つ必要があるとのこと。 ④農家の人には安定収入がない 前述とも関連するが、農家の人の多くは収穫高や相場によって収入が大きく変動するため、できるだけ高く売れる作物、効率の良...